幼稚園生活が慣れてきても、必ずぶち当たる壁が子供の「行きたくない」
ある時は大泣きして、無理やり幼稚園に行くこともあります。
私もある程度は覚悟していたし「寂しいのかな」と思っていました。
しかし、意外な理由があったのです。
目次
コロナ禍で特殊な登園
コロナが騒がれ、初めて緊急事態宣言が出されていた、2020年の4月。
娘の通っていた幼稚園はかろうじて入園式はやったが、その数日後には幼稚園が閉鎖してしまった。
初日こそ不安そうな顔でバスに乗っていったが、すぐ幼稚園に行かなくなったため泣きながら嫌々バスに乗る、ということはなかった。
その間、幼稚園が公開している動画を見ながら、幼稚園に行くことを楽しみにしていた娘。
6月からは自由登園になり、バスのお迎えがなく、親が幼稚園まで送り迎えをして、元気に登園していった。
そんなイレギュラーな登園で、6月下旬にはバスの送迎が始まり、その頃にはすっかり幼稚園に慣れ「行きたくないっ!」と言わずにすんなりと幼稚園に行くようになった。
どうやら幼稚園が楽しいようで毎日嬉しそうに登園していった。
しかしある時、朝の支度はさくさくできるのに、バス停に着いた途端くらい顔をするようになる。
急にきた、バスに乗る時に大泣き
「元気に行っておいで。帰ってきたら好きな遊びをしよう!」と言うとしぶしぶとバスに乗って行っていたのだが、3日後くらいにとうとう我慢できなくなったようで、バスを見て大泣きをしたのである。
私は寂しいのかな、と思ったので励ましてとりあえずバスに乗せた。
大泣きした日の帰りは、楽しそうに帰ってきた。
なので朝大泣きした理由を聞いてみた。
そうしたら意外な答えが返ってきた。
娘「かあたんととおたんのチュウは良いの…」
私「ん!!???」
一瞬話が飛んだと思ったが、会話を続ける。根気よく話を聞いた。
娘「〇〇くんが、チュウしてくるの」
私、まさかの言葉に笑いそうになったのをこらえた。
私「嫌だって言えばいいでしょ。先生は見てなかったの?」
娘「見てないところでするの。ほっぺに。」
ここまで言うと娘は泣きそうになっていた。そこまで嫌だったのか…。
私「それで朝泣いちゃったの?」
娘「うん…」
娘、すっごくイヤらしい。
話を聞くとエスカレートしてきているようだった。
いつの間にか隣にいてほっぺにチュウしてくるらしい。
私「分かった。かあたん、先生に言っとくね」
娘は少し安心した顔になった。
理由が理由なのでどう言ったらいいか…
親と離れるのが嫌、寂しいから嫌、とかを想像していた。
斜め上をいかれた。
娘にとっては大ごとらしい。
娘は嫌なことを「嫌っ!」と拒否できない。
外ではおとなしく内向的な性格だ。
そんな性格が災いしてされるがままになってしまったんだろう…。
なんて先生に言おう…。
大した理由じゃないし…。
相手の子も悪気があるわけじゃないし…。
でも娘が朝大泣きして、幼稚園拒否をしているのも事実。
私は意を決して先生に電話をした。
真剣に話を聞いてくれる先生
ことのあらましを先生に電話で説明した。
こんな理由でと思われるかな、と思っていたが先生は真剣に話を聞いてくれた。
先生「実は本日、その現場を見たんです。それで〇〇くんには『止めてね』ってすぐ止めたんですが」
私「娘が言うには隠れて先生の見ていないところでチュウしてるそうです。」
先生「わかりました。二人が近くになっていたら出来るだけ間に立って離すようにしますね。」
私「なんかすみません。こんな理由で…。大泣きして行かないってあまり言わない子なのでちょっとびっくりして…」
先生「いえいえ。配慮が足らなくてすみませんでした。」
そんなやりとりをした。
娘には「もしまたやられたら先生にきちんと言うんだよ」と説明した。
不安そうな娘。泣かずにバスへ
次の日不安そうな顔でバスに乗り込んだ。
この日は泣かなかった。
帰ってきて娘は「今日は〇〇くんにチュウされなかった」と嬉しそうに言っていた。
私は「よかったね!」と言ったら娘はにっこり笑っていた。
それから毎日帰ってきてどうだったか聞いた。
チュウされてしまう日も度々あったようだが、前と違って行くのを渋ることはなくなった。
そんなある日、面白い答えが返ってきた
「今日はこうやってしてきたのっ!」と投げキッスのポーズをしてきた。
私はあまりの可愛さに笑ってしまい、何度も「どうやってきたんだっけ?」と聞き「こうっ!」と娘は何度も投げキッスのポーズをしてくれた。
そしてそんな対応をしてくれた先生にとても感謝した。
お互い嫌な気持ちにならないんだもの。
まさに神対応。
相手の男の子も満足するし、娘もほっぺにチュウしてこないから満足。
素晴らしい采配だと思った。
先生から娘の様子はどうかと電話が
数日後「その後どうですか?」と先生から電話が来たので「投げキッスになって娘も納得したようです」と答えた。
そしてお礼を言った。
「素晴らしい対応をありがとうございます。相手の男の子を傷つけないか心配だったんです。」と。
相手の男の子はどうやらうちの娘が好きすぎて、どうしたらいいか分からないらしい。
娘はマイペースなのであまり相手にしないようなのだが、そこがまた良いらしい。
先生は男の子に「自分が好きでも相手が嫌がることをしてはダメよ」と言ったら納得したとか。
幼稚園児のやりとりって可愛いなぁと思ってしまった。
この一件があってから、娘は自信がついたのか元気に登園するようになった。
最後に
幼稚園行きたくない問題、すごくあると思います。
今の時期、バスの中は泣いている子がまだいます。
でも、意外な理由で泣いていることもあるので、根気よく話を聞くことが大事だと思います。
幼稚園は楽しいところだし、先生もプロの人なので、安心して預けられます。
まだ泣いて登園している子は、早く慣れて楽しい幼稚園生活になれると良いですね。
意外な理由があるんだよ、ということで今回のエピソードを紹介させていただきました。
参考になれば嬉しいです。